米国株式市場の休場日を把握する重要性
米国株に投資しているけれど、「日本の祝日と米国の休場日が違って混乱する」「いつ市場が休みなのか分からない」と困っていませんか。米国株式市場の休場日は日本の祝日とは異なり、独自のスケジュールで運営されています。
この記事では、2025年の米国市場休場日カレンダーと早期終了日、日本の祝日との違い、経済カレンダーの活用方法を解説します。休場日を把握することで、注文のタイミングや投資計画を立てやすくなります。
この記事のポイント:
- 2025年の米国市場完全休場日は10日間(元旦、MLKデー、大統領の日、聖金曜日、戦没者追悼日、ジューンティーンス、独立記念日、労働者の日、感謝祭、クリスマス)
- 早期終了日は3日間(7/3、11/28、12/24)で、現地13時(日本時間翌3時)に終了
- 日本の祝日と米国の休場日は異なり、日本が休みでも米国市場は取引している場合がある
- NYSEとNASDAQの公式カレンダーが最も信頼性の高い情報源
- 経済カレンダー(TradingView、証券会社等)でFOMC・雇用統計などの主要イベントを確認
2025年の米国市場休場日カレンダー
(1) 完全休場日(10日間の一覧)
2025年の米国株式市場(NYSE、NASDAQ)は、以下の10日間が完全休場となります。
2025年の完全休場日:
| 日付 | 曜日 | 祝日名(英語) | 祝日名(日本語) |
|---|---|---|---|
| 1月1日 | 水 | New Year's Day | 元旦 |
| 1月20日 | 月 | Martin Luther King Jr. Day | マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デー |
| 2月17日 | 月 | Presidents' Day | 大統領の日 |
| 4月18日 | 金 | Good Friday | 聖金曜日 |
| 5月26日 | 月 | Memorial Day | 戦没者追悼記念日 |
| 6月19日 | 木 | Juneteenth National Independence Day | ジューンティーンス |
| 7月4日 | 金 | Independence Day | 独立記念日 |
| 9月1日 | 月 | Labor Day | 労働者の日 |
| 11月27日 | 木 | Thanksgiving Day | 感謝祭 |
| 12月25日 | 木 | Christmas Day | クリスマス |
(出典: NYSE「NYSE Group Announces 2023, 2024 and 2025 Holiday and Early Closings Calendar」)
(2) 米国特有の祝日(ジューンティーンス・感謝祭等)
米国の祝日には、日本にはない独自の記念日があります。
ジューンティーンス(Juneteenth National Independence Day):
- 6月19日に祝う奴隷解放記念日
- 2021年に連邦祝日として追加された比較的新しい祝日
- 米国株式市場の休場日としても採用されている
感謝祭(Thanksgiving Day):
- 11月第4木曜日に祝う米国の重要な祝日
- 家族で過ごす伝統的な祝日で、市場は完全休場
- 翌金曜日(Black Friday)は市場が開いているが早期終了となる
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デー:
- 1月第3月曜日に祝う公民権運動指導者の記念日
- 米国の重要な祝日の一つ
(出典: NASDAQ「Annual Stock Market Holiday Schedule」)
(3) 週末祝日の振替ルール
祝日が土曜日または日曜日に当たる場合、振替休場となることがあります。
振替ルール:
- 祝日が土曜日の場合 → 前金曜日に振替休場
- 祝日が日曜日の場合 → 翌月曜日に振替休場
例えば、独立記念日(7月4日)が土曜日なら7月3日(金)が休場となり、日曜日なら7月5日(月)が休場となります。2025年は7月4日が金曜日のため、振替はありません。
カレンダーで事前に確認し、予想外の休場日に注意しましょう。
早期終了日と取引時間の注意点
(1) 早期終了日(7/3、11/28、12/24)
2025年は以下の3日間が早期終了日(Early Closing)となります。通常は現地時間16時(米国東部時間)に終了する取引が、13時に終了します。
2025年の早期終了日:
| 日付 | 曜日 | 理由 | 通常終了時刻(現地) | 早期終了時刻(現地) |
|---|---|---|---|---|
| 7月3日 | 木 | 独立記念日前日 | 16:00 | 13:00 |
| 11月28日 | 金 | 感謝祭翌日(Black Friday) | 16:00 | 13:00 |
| 12月24日 | 水 | クリスマスイブ | 16:00 | 13:00 |
(出典: NYSE「NYSE Group Announces 2023, 2024 and 2025 Holiday and Early Closings Calendar」)
(2) 日本時間での終了時刻(翌3時)
早期終了日の取引終了時刻を日本時間に換算すると以下の通りです。
標準時(11月第1日曜~3月第2日曜):
- 現地13時 = 日本時間翌3時
サマータイム(3月第2日曜~11月第1日曜):
- 現地13時 = 日本時間翌2時
2025年の早期終了日のうち、7/3と11/28はサマータイム期間中のため日本時間翌2時終了、12/24は標準時期間中のため日本時間翌3時終了となります。
(3) 早期終了日の流動性低下リスク
早期終了日は取引時間が短縮されるため、以下のリスクに注意が必要です。
早期終了日のリスク:
- 流動性が低下し、希望価格で約定しにくい
- 価格変動(ボラティリティ)が大きくなる可能性
- マーケットメーカーの参加が減り、スプレッドが広がりやすい
早期終了日に取引を行う場合は、指値注文(リミットオーダー)の使用が推奨されます。成行注文は予想外の価格で約定するリスクがあります。
日本の祝日と米国休場日の違い
(1) 日本が休みでも米国市場は取引している場合
日本の祝日と米国の休場日は異なるため、日本が休みでも米国市場は通常通り取引している場合があります。
例(日本の祝日、米国は取引中):
- 1月2日(日本の元旦振替休日) → 米国市場は取引中
- 2月11日(建国記念の日) → 米国市場は取引中
- 5月3日-5日(ゴールデンウィーク) → 米国市場は取引中
- 8月11日(山の日) → 米国市場は取引中
- 11月3日(文化の日) → 米国市場は取引中
日本の証券会社は休業していても、米国市場では取引が行われているため、日本時間の夜間(米国の日中)に市場が変動する可能性があります。
(2) 米国が休場でも日本市場は開いている場合
逆に、米国の休場日でも日本市場は通常通り開いている場合もあります。
例(米国の休場日、日本は取引中):
- 1月20日(MLKデー) → 日本市場は取引中
- 6月19日(ジューンティーンス) → 日本市場は取引中
- 7月4日(独立記念日) → 日本市場は取引中
- 11月27日(感謝祭) → 日本市場は取引中
米国市場が休場の日は、日本の証券会社でも米国株の新規注文や約定ができません。注文は翌営業日に持ち越されます。
(3) カレンダー確認の重要性
日米の祝日の違いを把握するため、両国のカレンダーを事前に確認することが重要です。
カレンダー確認方法:
- NYSE・NASDAQの公式サイト(英語、最も信頼性が高い)
- 日本の証券会社カレンダー(楽天証券、SBI証券、マネックス証券、PayPay証券等が日本時間で表示)
- moomoo証券やnikkeiyosokuなどの専門サイト
(出典: moomoo証券「【2025最新】米国市場休場日カレンダーと米国株の取引時間をご紹介」、日経予測「アメリカ市場 2025年 休場日 カレンダー」)
経済カレンダーの活用(FOMC・雇用統計等)
(1) TradingView・証券会社の経済カレンダー
休場日だけでなく、FOMC(連邦公開市場委員会)や雇用統計などの重要な経済イベントも投資計画に影響します。経済カレンダーを活用して主要イベントの発表日を把握しましょう。
主要な経済カレンダー:
- TradingView 経済指標カレンダー (https://jp.tradingview.com/economic-calendar/): 世界各国のイベントを一覧表示、米国指標のみに絞り込み可能
- 楽天証券・松井証券の経済カレンダー: 日本の証券会社が提供、日本時間で表示
- Yahoo Finance Economic Calendar: 米国の主要イベントを網羅
(出典: TradingView「経済指標カレンダー - 世界各国の経済イベント一覧」)
(2) FOMC・雇用統計・CPI等の主要イベント
米国株式市場に大きな影響を与える主要な経済イベントは以下の通りです。
主要経済イベント:
- FOMC(連邦公開市場委員会): 年8回開催、金利政策発表は2日目14時(米国時間)
- 雇用統計(非農業部門雇用者数): 毎月第1金曜日に発表、米国で最も注目される経済指標
- CPI(消費者物価指数): インフレ率を測る主要指標、毎月中旬に発表
- GDP(国内総生産): 四半期ごとに発表される経済成長率
- 決算発表シーズン: 四半期ごと(1月、4月、7月、10月)に企業が業績を発表
これらのイベント発表日は、市場が大きく変動する可能性があります。
(3) イベント発表前後の市場変動リスク
経済イベントの発表前後は、以下のリスクに注意が必要です。
市場変動リスク:
- 予想外の発表内容により株価が急騰・急落する可能性
- FOMC後のパウエル議長記者会見(14時30分)も市場変動の要因
- 雇用統計やCPIの発表時間(米国時間の午前中)は日本時間の夜間にあたり、リアルタイム対応が難しい
イベント前の短期売買は高リスクです。長期投資を前提とするなら、イベントによる短期的な変動に過度に反応せず保有を継続することが推奨されます。
まとめ:カレンダーを活用した投資計画
米国株式市場の休場日は日本の祝日と異なり、2025年は10日の完全休場日と3日の早期終了日があります。NYSEとNASDAQの公式カレンダーや日本の証券会社が提供するカレンダーで事前確認しましょう。
日本が休みでも米国市場は取引している場合があり、逆も然りです。両国のカレンダーを把握することで、注文のタイミングや投資計画を立てやすくなります。
FOMC・雇用統計・CPIなどの経済イベントもカレンダーで確認し、市場変動リスクに備えましょう。早期終了日は流動性が低下するため、指値注文の使用が推奨されます。
次のアクション:
- NYSE・NASDAQの公式カレンダーで2025年の休場日を確認する
- 日本の証券会社カレンダー(楽天、SBI、マネックス等)をブックマークする
- TradingViewの経済カレンダーで主要イベント(FOMC、雇用統計等)を確認する
- 休場日と早期終了日をスケジュール帳に記録する
カレンダーを活用し、計画的な投資判断を心がけましょう。投資判断は自己責任で行ってください。
